運転免許

AT限定でも運転できるMT車?!日産GT-Rも運転可能?!

AT限定でも運転できるMT車?!

ATとMTの境目

AT限定についてこちらの記事で書きました。

自動車のAT限定はアリ?ナシ?MT免許といろいろ比較!普通免許AT車限定

その中で以下のように表現しています。

AT=オートマチック・トランスミッション(自動変速機)。クラッチペダルなし。

MT=マニュアル・トランスミッション(手動変速機)。クラッチペダルあり。

 

一般的なイメージでは、クラッチペダルの有無はもちろんですが少し疑問に思いませんか?

「ATは自動変速なんだからギアチェンジ操作も自動じゃないの?」

おっしゃるとおり。

現状では圧倒的多数のAT車はトルクコンバータ式か無段階変速のCVTになると思いますが当然ながらDレンジがあり、ギアチェンジは自動ですよね。
CVTになると構造上はギアチェンジ自体がなくなってしまいます。
無段階ですから当然ですが使い勝手の上でギアとして設定している場合がほとんどです。

しかしながらややこしいことにクラッチペダルがありませんがギアチェンジは手動という構造の車がありました。

古くはオートクラッチなどの名前でクラッチを自動化したMT車。
ギアチェンジ操作はMT車と同じなのですがクラッチペダルはありません。

あるいはトヨタ MR-Sという車にシーケンシャルMTがありました。
同じくMTをベースにクラッチペダルをなくし自動化したものです。
さらにシフトレバーは一見ATのようにも見えますがDレンジはなく手前に引くとシフトアップ、奥に押すとシフトダウンというモータースポーツで生まれたシーケンシャルシフトというものでした。

こういった構造的にはクラッチペダルのないMT車を道交法(道路交通法)ではAT車に含めています。
少なくとも免許制度の上ではギアチェンジ操作はどのような形であれ「クラッチの有無」でATとMTを分けます。

つまり上記のオートクラッチやMR-SのシーケンシャルMTのようにクラッチペダルがなければAT限定で運転できます。

たとえ中身がMTであろうとクラッチペダルさえなければAT限定でいいんです。

 

構造上の分類

免許制度上の分け方はクラッチペダルの有無でした。

今度は構造面でのお話ですが、実は現在とてもややこしい状態になっています。
MTについては基本構造は変わっていないのでいいのですが問題はATに含まれるものです。

前述した一般的なATに、今では多数のAT車についているスポーツモードやマニュアルモードといったギアを操作できるモードがつきました。
つまりATから出発した疑似MTとでも言うべきものです。

また前述の例のようにMTの構造のままにクラッチを自動化したセミMTとでも言うべきものがありました。

そして近年ではDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)という2つの自動クラッチを使い、Dレンジのような自動変速まで可能なセミMTの発展型、自動MTとでも言うべきものが登場しています。
構造的にはMTですから伝達ロスが少なく、自動化部分も既に人間の操作するMTよりも素早い変速ができると言われるまでになっています。

現行車種ではまだ採用車種は少ないながら日産 GT-R、ホンダ フィットハイブリッド、フォルクスワーゲン up!などDCTが使われており、クラッチペダルのないMT(いわゆる2ペダルMT)となります。
アクセルとブレーキの2ペダルですからもちろんAT限定で運転可能です。
(先代R34までの日産 スカイラインGT-RはMT車ですからだめですよ)

ややこしいといったのは仮に名付けた上記の疑似MT、セミMT、自動MTがすべてセミATと呼ばれることです。
自動MTに至ってはDレンジすらありますのでもはやフルATと言えるかもしれません。

 

まとめ

日産 GT-Rのような最高級スーパーカーで使われる状況ですから今後の主流になることは十分に考えられます。
操作感は色々違って好みもわかれるようですが、これから国産車での採用が増えればAT限定で乗れるというのも追い風になるでしょう。
既に寂しい状態ではありますがスポーツカーならMTでクラッチ操作というイメージは完全になくなってしまうかもしれません。

 

-運転免許

Copyright© ぜまおーと , 2024 All Rights Reserved.