上位免許ってなに?
運転免許には上位免許という仕組みがあります。
一言で言えば「大きな車両が運転できるならそれより小さい車両は運転していい」ということになります。
乗用車の運転なら普通免許で事足りてしまうのであまり意識することはないかもしれません。
それでも「普通免許を取ったら原付も運転できる」ということは覚えているのではないでしょうか。
これは「普通免許が原付免許の上位免許だから」ということになります。
なぜ上位免許という仕組みが必要なの?
運転免許が「必ずこの順番で取らなければいけない」というレベルアップしていくような制度であれば上位免許という考え方は必要ありません。
しかし実際には自分に必要な免許だけを選んで取得することができますし、年齢条件などはありますが飛び級のように一気に上位の免許を取得することもできます。
そのため上位免許という仕組みがないと運転できる自動車やバイクが歯抜けになりとても複雑になってしまいます。
「大型免許と普通免許を持っていても中型・準中型を持っていないならそのクルマは運転できません」なんてことになったら複雑すぎて大変ですよね。
上位免許の順位
運転免許の上位・下位は自動車とバイクにあります。
また、原付・小型特殊と、けん引は少し扱いが特殊になっています。
自動車
「大型>中型>準中型>普通」という順位になります。
大型免許を持っていれば中型・準中型・普通免許も持っているのと同じことになります。
特殊自動車
「大型特殊(大特)」のみで特に順位はありません。
バイク
「大型二輪>普通二輪」という順位になります。
大型二輪免許を持っていれば普通二輪を持っているのと同じことになります。
原付・小型特殊(小特)
原付・小特はそれぞれ単独で取得できる免許ですが、上記の「自動車」「特殊自動車」「バイク」のすべての免許が上位免許になります。
普通免許を持っていれば原付・小特も持っていることになりますし、普通二輪免許を持っていても同様です。
原付・小特(・けん引)以外のどの免許を取っても原付・小特は付いてくるということです。
けん引
けん引は上位・下位の関係にある免許がありません。
そのため単独で取得する必要があります。
二種免許の場合は?
二種免許も上記順位と同じです。
二種免許に存在する区分が限られるため、順位があるのは自動車のみになってしまいますが、「大型>中型>普通」となります。
例えば大型二種免許を持っていれば中型二種・普通二種免許も持っているのと同じことになります。
また、二種免許は一種免許の上位として扱われるため、二種免許を取得すると同じ区分の一種免許を持っているのと同じことになります。
例えば中型二種免許を持っていれば中型免許を持っているのと同じことになります。
二種免許ってなにができるの?どうして必要なの?第二種運転免許
下位免許は後から取得できる?
上位免許を取得すると下位免許が必要なくなってしまうため取得できなくなります。
フルビッターと呼ばれるすべての免許を取って免許証の区分(種類)を埋める人がいますが、下位免許から順番を考えて取得しないと実現できません。
最強の運転免許は?!
上位免許の仕組みから「大型二種・大特二種・けん引二種」と「大型二輪」があればこれ以上取得する免許はなく、すべての車両の運転ができることになります。
お客さんを乗せず、単に運転をするということなら二種免許は必要ないので「大型・大特・けん引・大型二輪」で十分ですね!
まとめ
法律の改正で以前の普通免許は中型・準中型の限定免許に更新されました。
これも上位免許の仕組みで実現されていることで、免許証から「普通」の文字は消えてしまっていても「中型・準中型」の限定免許になったということで、現在の免許制度の「普通免許」も持っているということになります。